徳島市上八万町の産業廃棄物最終処分場で、県に届け出た計画書と異なる違法な埋め立てや不法投棄が行われていたとして、県に実態調査を求めている住民団体「園瀬川流域環境保全の会」が、20日から独自にボーリング調査を行い、実態を調べる。分析も含めて約200万円の費用がかかるため、住民は市民の協力を求め、カンパを呼び掛ける。
同処分場は、約12万立方メートルに、コンクリート片やプラスチック片など5品目の産廃を埋め立てたとして、2005年8月、小松島市内の設置者が終了届出書を県に提出した。
これに対し、住民らは「不法投棄が行われている状況を目撃している」などと主張し、06年6月、約120人で同会を結成。処分場で容量を超えた埋め立てが行われ、汚泥などが違法に埋められた可能性があるとして県にボーリングの実施を要請したが、認められなかった。
このため同会は同年10月、会員が所有する処分場の敷地内1か所で、重機を使って地下3メートルまで掘ったところ、本来埋め立てが認められていない壁紙やベニヤ板、カーペットなどが多数見つかったという。
ボーリングは約2週間かけ、地下約40メートルまで実施する計画。カンパの呼びかけは、12日午前11時から約1時間、JR徳島駅前で。問い合わせは同会(080・1992・6483)。