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2007年02月09日(金) 11時27分

高松市ネット公売「何でもあります」朝日新聞

 市税滞納者からの差し押さえ品についてインターネット公売を進めている高松市は3月上旬、2回目の公売を行う。昨年11月の1回目は予想を大きく上回る高値で自動車8台を売ったが、今回は記念切手約2万2千枚や最低価格数千円の中古家具が中心となる。市納税課は「一円でも多く滞納額を回収したい」と意気込んでいる。
 記念切手は市税を滞納していた男性が所有。父のコレクションを相続したもので、郵便局の袋に入ったままで保管されていた。「切手趣味週間シリーズ」など計2万2127枚(額面約98万円)もあり、職員5人が丸1日かけて明細をつくり、差し押さえたという。
 問題はその処分方法だった。郵便局に相談すると、「いかなる理由があろうとも買い戻しはしない」と断られた。切手業者も「愛好家の数が減っており、高値はつけられない」という返事だったため、より高値を期待してインターネット公売にかけることにした。
 切手として額面通り使えるが、最低価格の設定は平均で額面の78%とした。同課は「シリーズものがそろっておりマニアの関心を集めることは必至」と自信たっぷり。「もし売れなければ、会社などに営業活動してでも売り込む」と力を込める。
 財政難の市にとって税滞納は大きな痛手。切手のほかには、最低価格30万円の乗用車や10万円の絵画をはじめ、1千円のロッカーやラジカセ、事務机などのほか、3千円の応接セットや旅行カバン、未使用のアドレス帳……。何でもありの状態だ。
 公売に参加するには28日午後5時までにインターネットの「ヤフーオークション」で参加を申し込み、3月7日午後1時から48時間以内に入札する。実物は15日午前9時〜午後2時、市役所3階の32会議室で(自動車や家具は市中野町倉庫で)見ることができる。詳細は市ホームページで確認できる。

http://mytown.asahi.com/kagawa/news.php?k_id=38000000702090002