【ヨハネスブルク=角谷志保美】南アフリカ通信によると、南ア警察当局は8日未明、ヨハネスブルク郊外の町で約1000万ランド(約1億6800万円)相当の密漁アワビを押収し、無許可でアワビを所持・加工した疑いで中国人ら12人を逮捕した。
南アフリカではアジア向けの密漁により天然アワビが絶滅の危機にひんしており、政府が取り締まりを強化している。
逮捕されたのは中国人6人とモザンビーク人6人で、内陸部の町ブロンコスプライトで密漁アワビを輸出用に加工していた疑い。
アワビの密漁・密輸では、今年に入って報道されただけで計約30人が逮捕された。隣国ナミビアに入国しようとしたトラックから計69箱の乾燥アワビと冷凍アワビが押収された例もある。トラックの積み荷は野菜や乾燥果物として輸出手続きが行われていたとされ、当局は国際的な犯罪シンジケートが暗躍していると見ている。