同連合会の顧問に就任していたのは、自民党の太田豊秋参院議員(71)=福島選挙区=と、西銘順志郎参院議員(57)=沖縄選挙区=ら。
太田議員の事務所によると、太田議員が02年10月に農水副大臣に就任後、知り合いの国会議員から、農業の振興に寄与する団体という説明を受け、顧問就任を頼まれたという。事務所関係者は「国会は狭い社会で、頼みは断りづらい」と話す。太田議員は、畑元理事とは面識がなく、同連合会から報酬を受け取っていなかったとし、その後、目的外の事業をやっているという話を聞き、顧問を辞めたという。
また、西銘議員の事務所によると、地元財界の支援者から同連合会の顧問就任を依頼され、引き受けたもので、畑元理事との面識はまったくなかったとしている。同事務所も、議員は報酬を受け取っていないとし、「結局、議員の名前を使われたと思っている。遺憾だ」と話している。
さらに、詐欺被害にあった会社役員らによると、沖縄県の同連合会が03年10月、同県内のホテルで設立総会を行った際、当時の農水相だった亀井善之氏(故人)のビデオメッセージが披露され、設立を祝う内容だったという。
一方、元理事は、農事組合法人で福祉介護事業ができるとした架空の投資話以外に、10件以上の投資話を、富山県の会社役員らに持ちかけてきたという。この会社役員は、親族らと栄養補助食品の製造販売など2事業に計2500万円を出資したが、いずれの事業も実現しなかったという。
この役員は、元理事の政界人脈とともに、「華僑の大物の葉剣英」を名乗る畑元理事について、朝日新聞社が94年に発行した「最新華僑地図」(絶版)で紹介されたことなどから、「事業パートナーとして信用してしまった」と話している。
http://www.asahi.com/national/update/0207/TKY200702070318.html