ロイター通信などによると、ボリビア最高裁は2日、サンチェス元大統領と同政権の閣僚2人について殺人容疑などで逮捕命令を出した。3人は米国に亡命しており、国際手配の手続きがとられる予定だ。
サンチェス氏は93〜97年と02〜03年の2度、大統領を務め、外資導入と民営化を柱とする新自由主義路線を推進した。だが03年10月、天然ガスの対米輸出計画に抗議した先住民らが治安当局と衝突、60人以上が死亡した。逮捕容疑はこの暴動をめぐるものだ。
現在のモラレス大統領は先住民として初めて同国大統領に就任。「21世紀の社会主義」を唱えるベネズエラのチャベス大統領に追随し、天然ガス資源などの国有化を進めている。