2002年8月に最初の事故を把握していながら、落下の可能性が低いと判断し、公表を見送っていた。京セラは「当時の対応が甘かった」(広報担当者)と陳謝している。
事故は、02年に鹿児島市や京都府京丹後市で、06年に入って松山市や熊本市などで発生、いずれもけが人はなかった。ガラス板が隣家の物置に当たるといった物損がうち2件あった。
点検、修理の対象は、主に西日本の28都府県で販売した温水器「H−220」。1991−96年10月に大阪市の排気筒製造会社からOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けて販売していた。96年11月以降に生産した「H−220」に問題はないという。
ガラス板下部にある集熱部分に雨水がたまって、留め具が腐食し、ガラスを押さえている金属が外れて落ちるという。ガラス板は縦約1・5メートル、横約1メートル、温水器には2枚セットで付いている。問い合わせは、フリーコール(0120)924622。
京セラは02年に起きた2件の落下事故を受け、03年5月以降、販売先が特定できた約600台を点検していたが未公表だった。しかし、06年に5件の落下が相次いだことから独自調査を実施し、設計上の問題と判断した。今後、温水器のOEM先に損害賠償を請求する意向という。
http://www.chunichi.co.jp/00/kei/20070206/mng_____kei_____001.shtml