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2007年02月06日(火) 00時00分

脱税容疑でさくら画廊社長逮捕 中日新聞

 横山大観など高級日本絵画の販売で知られる「さくら画廊」(東京都新宿区)の社長が、株の売却益6億2800万円を隠し、所得税約7100万円を脱税したとして、東京地検特捜部は6日午前、所得税法違反(脱税)容疑で同社社長白石幸生容疑者(62)を逮捕、東京国税局と合同で、中央区の同画廊ギャラリーや白石容疑者の自宅など数カ所を家宅捜索した。特捜部は、さくら画廊が架空の絵画取引で、法人税を脱税した疑いについても追及する。

 調べでは、白石容疑者は、さくら画廊が大株主になっている宝石販売「シーマ」(中央区、ジャスダック上場)の株を保有。2002年に従業員やダミー会社の名義で売却する方法で、株の売却益を隠していた疑い。

 シーマは1994年、宝石貴金属販売を目的に白石容疑者の2男が設立。2000年に上場し、2005年1月に株式101分割で話題を呼んだ。しかし、白石容疑者の妻ら創業者一族の保有株をめぐる情報開示が適切でなかったとして、ジャスダックは05年2月、シーマ株を監理ポストに割り当てた。

 民間調査会社によるとさくら画廊は1992年に設立。一昨年3月期の売上高は約12億円だった。横山大観、川合玉堂らの高級絵画を中心に販売している。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070206/eve_____sya_____014.shtml