約30人の視察団は5班に分かれ、2000年から整備が進められた福田市場の中でも、04年に完成した約140万平方メートルある広大な建物を早朝から午後4時まで、現地の商社関係者らの案内で見て回った。
全長約2・5キロの4階建て5層にも及ぶ施設内を、団長を務めた県立大地域経済研究所の坂本光司招聘(しょうへい)教授らとともに視察した。各フロアには化粧品、家電、装飾品、玩具など30品目以上に分かれた約2万5000の問屋がひしめき合い、かつての東京・秋葉原の電気街の活況を思い起こさせた。
本県が国内シェアナンバーワンを誇る眼鏡枠やサングラスなどを扱う店では、国内価格の4分の1から10分の1という廉価で、2000本単位の取引が行われるなど、物量による価格破壊の脅威をうかがわせた。
坂本教授は、鯖江市の眼鏡企業に対して義烏市から進出の誘いがあることに関し、「世界の厳しい市場で価格破壊に太刀打ちできる技術力、ブランド力に対する要請だろう。福井県の企業も積極的な取り組みをしたらいい」とアドバイスした。
県中小企業革新フォーラム会長で、女性起業家のベンチャー支援企業コラボリンクを経営する奥村繁子社長は、販売している育毛剤のボトルやパッケージを発注するなど、具体的な商談も進めていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/fki/20070205/lcl_____fki_____007.shtml