北京では、海賊版は一月十五日前後から登場し、偽物が“先行発売”となった。ビスタと同時発売のソフト「オフィス」は一カ月前から売っている。
北京中心部のショッピングセンター「百脳匯」前の路上では、女性が通行人に声をかけている。女性の案内で古い民家に入ると、ベッドの下に段ボールに詰まった海賊版があった。
ビスタの通常価格は二千元(約三万円)だが、海賊版は二百分の一の十元。ケースに入った正規品と違いビニールで包装しただけの代物だが、堂々と「原装正版」(本物)と表示している。
女性は「広東から仕入れている。それ以上は言えない」と話した。
インターネットのサイトでは既に「海賊版を一カ月前から使っているが、問題ない」「正規ソフトを買う必要はない」とユーザーの“品評”が飛び交っている。
米国は近年、中国に「海賊版、模倣品の横行により、米国の被害は年二千億ドル(約二十三兆円)以上にのぼる」と知的財産権の保護を何度も求めているだけに、中国でビスタ海賊版が“ヒット”すれば新たな火種になりかねない。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20070203/mng_____kok_____002.shtml