日本経済新聞社の子会社元幹部が架空会社を設立し、雇用助成金を不正受給した事件で、詐欺罪に問われた元日経印刷営業部長(59)に対し、東京地裁の高山光明裁判官は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)の判決を言い渡した。
高山裁判官は、被告が設立した会社に活動実体があるよう仮装していたと指摘し、「被告が主体となって犯行に及んでおり、刑事責任は重大」と批判。一方、事件を反省し、だまし取った金の弁済を終えている点を考慮し、執行猶予とした。
判決によると、被告は平成14年1月から16年7月にかけ、独立行政法人の高齢・障害者雇用支援機構と雇用・能力開発機構から、受給資格のない会社に計約1132万円を振り込ませ、助成金をだまし取った。
このうち、約512万円分は元日経ピーアール部長(64)=公判中=と共謀した。
ZAKZAK 2007/01/30