検察側の冒頭陳述によると、老沼被告は「自分には役場の人事などに影響力がある」と周囲に吹聴。二〇〇五年二月ごろには、役場内で世間話をする間柄だった長浜被告に「今度は水道課など、工事を発注する部署の課長をやってみてはどうか」などと言っていた。
同被告が同年四月、実際に水道課長に就任すると、老沼被告は設計価格などを漏らすように依頼。長浜被告は、自分が課長に就任したのは老沼被告の影響力によるものと考えて、応じるようになったという。
次回三月五日に論告求刑・最終弁論が行われ、結審する見通し。
同事件をめぐっては、老沼被告が同町幹部に金銭を提供した疑いも浮上し、県警が捜査。
これに対し、老沼被告側は、政治献金としての提供を認めたものの、贈賄には当たらないと主張。金銭を提供されたとされる町幹部は「そのような事実は一切ない」と否定している。
県警はなお捜査を進めているが、提供の趣旨などについて、裏付けは難航しており、立件は不透明だ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20070130/lcl_____tcg_____000.shtml