ブッシュ米大統領が退任後に設立する記念図書館の候補地となった地元テキサス州のサザン・メソジスト大学で、教職員の一部から泥沼化したイラク情勢など大統領の「負の遺産」によって、大学の評判が落ちかねないと憂慮の声が上がっている。
米国では、退任した大統領が現職当時の公文書などを展示、管理する記念図書館を設立する制度がある。残り任期2年を切った大統領の図書館選定にも、イラク情勢が影を落としているといえそうだ。
25日付の米紙ワシントン・ポストによると、同大学で24日行われた会合で、一部の教授が「お金や権力を持ち、われわれの価値観に無頓着な人々がキャンパスに入ってくることに懸念を覚える」と表明。
中でも、図書館に併設される政策研究機関が、ブッシュ政権の保守的イデオロギーを唱えるシンクタンクになるのではと疑問の声が出たという。
同大はローラ大統領夫人の出身校で、昨年記念図書館の候補地に選ばれた。大統領の父、ブッシュ元大統領の記念図書館も同じテキサス州のテキサス農工大に設置されている。(共同)
ZAKZAK 2007/01/29