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2007年01月29日(月) 00時00分

レジ袋 削減へ本腰 スーパーで有料化 東京新聞

 イオン(本社千葉市)が1月11日から京都市左京区の「ジャスコ東山二条店」で始めたレジ袋の有料化は、レジ袋を減らし、ごみ減量や地球温暖化防止につなげる大手スーパーでは初の取り組みだ。今回の有料化の特徴は、イオンと市、市民団体が協定を結び、三者が連携する「京都方式」。ただ、これまでに例のない試みだけに、関係者の間には、まだ戸惑いの声もある。 (京都支局・土平研)

 有料化開始から一週間余がたった十九日。「ジャスコ東山二条店」に京都市生活学校連絡会の中島和子会長の姿があった。どの程度レジ袋が減ったかを調査するためだ。

 この日、午前十一時からの一時間に買い物に来たのは二百一人。うち百八十人は買い物袋など「マイバッグ」を持参、一枚五円のレジ袋を購入したのは二十一人だった。

 中島会長が「順調ですね」と声をかけると、山中和美店長は「皆さんに協力していただいています」と笑顔を見せた。

 同連絡会は、イオンと協定を結んだ八団体の一つ。協定には、市民団体は同店の有料化の取り組みを「積極的に支援する」と盛り込まれている。中島会長は「今後も調査を続け、どんな『支援』ができるか検討したい」と話す。

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 すでに生活協同組合などで実施している有料化が、大手スーパーなどで進まない一因には、客離れへの懸念がある。

 イオン環境・社会貢献部の上山静一部長は「有料化した場合、お客さんの20%程度が無料の店に買い物先を変えるとする調査もある」と説明する。

 そんな懸念を軽減する方策の一つとして採り入れられた「京都方式」。だが、どう支援するかについては、各団体間で温度差があるのが実情だ。

 「客離れが進むなら、近所に住む知人らに呼びかけ、買い物に行くよう呼びかけたい」と買い支えも想定する中島会長に対し、特定非営利活動法人(NPO法人)コンシューマーズ京都の原強理事長は「あくまで精神的な支援。レジ袋削減は事業者の責任だ」と強調する。

 同店の取り組みを「効果的なPRを行うことによって支援する」ことが協定に盛り込まれた京都市も、「特定の事業者の宣伝にならないようにしないといけない」(環境企画課)と、難しい面があることを認める。

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 全国で年間三百億枚以上(推定)が使用されているレジ袋。四月に施行される改正容器包装リサイクル法では、小売業者に削減目標を国に報告するよう義務づけ、努力が不足する場合は国が改善を勧告・命令することが盛り込まれた。それだけに有料化を含め、今後、各地で削減の動きが加速するのは間違いない。

 戸惑いの声もある京都方式だが、市ごみ減量推進会議会長を務める高月紘(ひろし)・石川県立大教授は、これまで進まなかった有料化を実現する「突破口としての意味がある」とする。市や市民団体も「まだ始まったばかり。今後、改善していけば良い」とする。

 イオンは名古屋や横浜、仙台各市でも、市民団体や行政との話し合いの中で有料化を提案しており、京都の結果を踏まえた上で、年内にも三市で始めたい意向。実施の際には「協定を結ぶやり方が最良と考えている」(上山部長)という。

 京都市レジ袋有料化推進懇談会座長の郡嶌(ぐんじま)孝・同志社大教授は、協定締結にあたり「使い捨て社会への決別の一歩が行動として京都の地に根付くことを期待する」と述べた。「京都方式」が大きな「一歩」となるのか。成果に注目が集まる。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20070129/ftu_____kur_____001.shtml