偽ブランドの財布やバッグなどは宅配便の袋(手前)に入れられ、配送されていた=29日、大阪府警で
合同捜査本部は同日、偽物の出品に関与していたとして、中国に逃亡中の雑貨販売会社経営、矢部結城容疑者(32)を同容疑で指名手配した。
調べでは、菅、矢部両容疑者らは06年8月、架空人物の名義でヤフーオークションにグッチの偽物の財布を出品。約9000円で落札した横浜市の女性に売るなどした疑い。約5万4000円の正規品と装い、「本物」「並行輸入」とネット上で表示していた。
矢部容疑者らは東京や大阪、兵庫にダミー会社8社を設立。菅容疑者を窓口に、この会社とヤマト運輸の間で配送契約を結び、偽物を発送していた。他の逮捕者らが出品や受注などを担当していたという。
偽物はいずれも架空人物やダミー会社の名義で出品し、03年10月以降、売上額は毎月1億円あったという。菅容疑者は、偽物と発覚するのを避けるため、ヤマト運輸に寄せられた落札者からの返品や苦情を処理していた疑いがあるという。
ヤマトホールディングスの瀬戸薫社長は「知的財産権侵害という反社会的行為に社員が関与し、誠に遺憾。配送契約時の調査を厳重に行い、再発防止に努めます」とのコメントを発表した。
http://www.asahi.com/national/update/0129/OSK200701290067.html