捜査1課などの調べでは、同社製湯沸かし器では、金属部品をつなぐはんだの質や量に不良があったため「はんだ割れ」という現象が頻発していた。これが事故の一因になっていた可能性があるが、同社側は一貫して製品の欠陥を認めていない。
このため任意の捜査では容疑を固めるのは困難と判断。製品そのものの欠陥の有無や、適切な再発防止策を怠った疑いについて、刑事責任追及の可否を検討するためには、強制捜査が不可欠と判断した。
東京都港区南麻布3丁目のアパートでは05年11月、大学1年の上嶋浩幸さん(当時18)が、自室でCO中毒で死亡。相次いだ死亡事故の中で唯一公訴時効(5年)にかからないケースで、同課などが捜査を続けていた。
この事故では、湯沸かし器にはんだ割れが起きており、その修理や点検の過程で行われたとみられる安全装置の不正改造が見つかった。改造の結果、排気ファンが回らない状態でもガスが供給され、室内に一酸化炭素が充満したとされる。
http://www.asahi.com/national/update/0127/TKY200701260411.html