国会開会式に臨む角田義一・参院副議長=26日午前、国会内で
民主党の高木義明国会対策委員長は26日の記者会見で「一定の道義的なけじめをつけることに対して角田氏本人に促している。(けじめとは)副議長職だ」と述べ、執行部として副議長辞任を求めていることを明らかにした。
輿石東(こしいし・あずま)・同党参院議員会長ら参院執行部は角田氏の対応を静観する構えだったが、参院民主党幹部は26日、「(辞任に向けて)環境は整っている」とした。小沢代表も最終的には事態収拾のため角田氏と協議するとみられる。
角田氏は23、25両日に副議長を辞めない考えを明言した。だが、通常国会で「政治とカネ」の問題を追及する民主党内では、角田氏の副議長辞任を求める声が大勢だ。
朝日新聞が入手した帳簿によると、01年5〜8月に角田氏の選挙対策本部に「陣中見舞い」など総額2517万円の献金があり、献金者や金額などが記録されていた。だが、角田氏の資金管理団体や後援会などの収支報告書には、いずれも記載がない。政治資金規正法で外国人団体からの寄付は禁じられているが、帳簿には朝鮮総連系の「在日本朝鮮群馬県商工会50万円」との記載もあった。角田氏は疑惑を否定している。
角田氏は旧社会党出身で当選3回。参院民主党議員会長などを歴任、04年から参院副議長。改選を迎える今夏の参院選に立候補せず、引退を表明している。
角田氏が辞任すれば、後任の副議長は慣例で野党第1党の民主党議員から指名される見通し。江田五月氏、千葉景子氏らの名前が挙がっている。