児童書大手出版社のポプラ社(坂井宏先社長)は、子供向け総合百科事典「ポプラディア」のインターネット版「ポプラディアネット」を11月に開設した。併せて、DVDーROM版「デジタルポプラディア」用に音声操作システム「プラス2 VOICE」を新発売。デジタル展開を強化している。
「ポプラディアネット」(http://poplardia.net/)は、月額840円(個人向け)。「今日のキーワード」「今日は何の日」などの情報が毎日更新される。動画で動物や鳥の動きを見たり、鳴き声、歌や民族音楽を聴けるのも、デジタルならではだ。
このサイトの元になるのが、計13巻からなる「ポプラディア」(全10万1640円)。2002年に同社が刊行、百科事典が姿を消しつつある中で予想外の成功を収め、05年に「プラス1 2005補遺」を追加。これまでに全国の小中学校、高校約3万4000校で採用されている。
04年にDVD|ROM版「デジタルポプラディア2005」を発売してデジタル化に着手。05年に「プラス1 2006」を追加し、価格は計1万4700円。約4万7500語を探せて、動画、音声などマルチメディア素材が約1万7500点もある。ネット接続できるパソコンなら、毎月、データを更新できる。
ここに今回、新たに音声操作システム「プラス2 VOICE」(4980円)を追加した。アドバンスト・メディアの音声認識技術を採用。事前に声を登録せずに、誰の声でも見出し語を入力したりカーソルを動かせるのが特徴だ。
「インターネットの検索では、子供が欲しい情報になかなかたどり着けない。ネット版もデジタル版も子供向けにわかりやすく編集してあり、安心して気軽に使ってほしい」と、ポプラディア局長の飯田建さん。ネット版は100万人、デジタル版は3万人の利用を目指している。(稲沢裕子・編集部/2006年12月24日発売「YOMIURI PC」2007年2月号から)