調査は、深刻化している滞納への対策を検討するため昨年11月〜12月に実施。学校給食を行っているのは全国の国公私立小中学校の94%にあたる3万1921校で、この全校に尋ねた。
滞納した児童生徒がいるのは43.6%の1万3907校で、総額4212億円余の給食費のうち0.5%の22億2964万円が滞納された。滞納した児童生徒は計9万8993人で、小学校で6万865人、中学校で3万8128人。
児童生徒の数で見た都道府県別の「滞納率」は表の通り。沖縄が6.3%と突出しており、北海道(2.4%)、宮城(1.9%)、福岡、大分(1.6%)などが続いた。
滞納の原因について学校側の見方を選択式で尋ねたところ、保護者の姿勢を問題としたのが60.0%で、保護者の経済状況をあげたのは33.1%だった。
滞納分を抱える学校に対策を自由回答で尋ねたところ、「徴収した分でやりくり」(29%)、「学校が他の予算などから一時補填(ほてん)」(27%)、「市町村教委などの予算から一時補填」(15%)などだった。保護者への対応(複数回答)では、「電話や文書で説明、督促」(97%)、「家庭訪問で説明、督促」(55%)が多かった。少額訴訟や裁判所への支払い督促の申し立てなど法的措置も281校(2%)あった。
過去と比べて給食費の滞納が増えたかどうかについては、「かなり増えた」が13%、「やや増えた」が36%で約半分の学校が増加傾向とした。「やや減った」は9%、「かなり減った」が3%で、「変わらない」は39%だった。
文科省は「地域や学校によってかなり集中している例もあるようだ。保護者が責任意識を持つと同時に、教育委員会やPTAも問題を学校、担任任せにせずサポートして欲しい」と話している。