判決によると、小出さんは94年4月、同社の前身の「東海デジタルホン」(名古屋市)に出向。開局準備に携わり、その後は顧客らの問い合わせに応じる業務などを担当した。02年12月1日には、物流倉庫で在庫の管理をする部署に配転したが、6日後に自宅で自殺した。
訴訟で小出さん側は、新規事業の立ち上げに伴う長時間労働などが原因で、出向後の94年11月からうつ病を発症していたのに過大な仕事を負わせたと主張。業務内容の変化から配転も拒んだのに強行するなど、従業員の安全や健康を守る義務を怠ったとしていた。
同社側は、小出さんはうつ病ではなかったと全面的に反論。仮に発症していたとしても、仕事は過重ではなく自殺までには回復していたとし、業務内容や配転と自殺との間に因果関係はないと主張していた。同社広報部は「主張が認められ、妥当な判決と認識している」としている。
http://www.asahi.com/national/update/0124/NGY200701240005.html