志村はホームページに「残念です」とタイトルして、心境を打ち明けた。
「あるある大事典の件で、各方面に迷惑を掛けてすいませんでした。今日の新聞で番組打ち切りを知りました。正式にはまだ、本人には何も聞かされていません」。7日の放送は、納豆のダイエット効果を、ねつ造したデータで仕立てられた。関西テレビの千草社長らが20日に会見を行い、謝罪したが、レギュラー出演する志村にはコメントを発表した23日までに連絡がなかった。同局はこの日までに出演者に打ち切りを伝えたとしている。
「私らはスタッフの作った台本に沿って番組を進行しているので、こんなことになるとは。逆にスタッフに裏切られた感じです。視聴率欲しさにねつ造はいけませんね。これからは、本業のコント笑いを一生懸命にやっていきます」と、締めくくった。酒を愛す半面、毎朝、自分で朝食を作り、肝臓にいいというしじみ汁を欠かさないなど健康に気遣っており、視聴者が番組で紹介した内容に敏感なのも実感している。
また、健康番組は、コメディアンにとって健康に悩みを抱えた人や食材に対して、誤解を与えるようなコメントを避けながら、笑いを誘っていく重圧を背負っている。「お笑い王」の志村が慎重に取り組んできた新分野だけに「裏切られた」の言葉は重い。お笑いに専念する決意を示したのは、そのためだった。
関西テレビは「あるある大事典2」の打ち切りを正式に発表した。28日の放送枠は「スタメン」を拡大して放送する。今後は白紙の状態だが、新番組決定までは映画などを放送する。また、同局内と検事経験のある弁護士などで構成する外部メンバーによる2つの調査班を立ち上げる。3月までに結果をまとめた検証番組の放送も検討されている。同局には22日までに、電話やメールによる抗議が約4000件、フジには約3700件寄せられている。