米政治史上最大のスキャンダルで、1974年のニクソン大統領辞任の引き金となったウォーターゲート事件の実行犯のひとり、ハワード・ハント氏=写真、AP=が23日、肺炎のため米フロリダ州マイアミで死去した。88歳。
同事件は72年6月17日、ワシントンのウォーターゲート・ビルにあった民主党本部に5人の男が侵入、逮捕されたのが発端。ハント氏のホワイトハウス内の連絡先電話番号が見つかったことで、大統領に結びつく一大疑惑に発展した。
当時、ハント氏はニクソン大統領再選委員会の元職員で、ホワイトハウス内で情報漏洩元の調査など秘密工作を担当。事件の実行犯も組織した。73年、罪を認め約2年9カ月服役した。
49−70年、中央情報局(CIA)要員。反政府部隊を支援してキューバに侵攻し失敗した61年のピッグズ湾事件に関与した。スパイ小説の著書多数。(夕刊フジ特電)
ZAKZAK 2007/01/24