支持者に囲まれ初当選を喜ぶそのまんま東氏=21日午後9時3分、宮崎市内のホテルで
東氏は同夜、記者団に対し、行財政改革や、指名競争入札の廃止をはじめとする入札制度の改革に取り組む決意を表明。そのための組織づくりを急ぐ考えを示した。
東氏は行政、選挙の経験がないが、抜本的な県政刷新を求める有権者の幅広い支持を集めた。同県都城市出身。選挙運動は高校の同級生や知人らが中心となり、「草の根型」で展開。芸能人の応援など派手なパフォーマンスも封印し、「脱タレント」をアピールする戦術で臨んだ。
マニフェストを前面に、談合を防ぐための入札制度改革や年350億円の予算を削減する県財政の再建策を主張。「全くの新人だけが政治を変えられる」と訴えた。
県選出の国会議員5人のうち4人、県議42人のうち32人を占める自民は、県庁OB同士が競り合った前回に続いて分裂。東氏は、そのすきを突いて自民支持層にも食い込んだ。
前林野庁長官の川村秀三郎氏(57)は町村長らで作る県町村会や自民の衆院宮崎1区支部に推され、民主、社民、連合宮崎の支援も受けた。長い行政経験から「即戦力」ぶりをアピールしたが、昨年末にずれ込んだ立候補表明の遅れが響いた。
元経済産業省課長の持永哲志氏(46)=自民、公明推薦=は「景気対策や第2、3次産業の振興」に訴えの力点を置き川村氏との差別化を図った。県内の経済10団体からも推薦を受けたが、自民分裂が痛手となった。
共産公認で党県委員長の津島忠勝氏(61)は党支持層を固めきれず、元高校教諭の武田信弘氏(52)も及ばなかった。
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開票結果は次の通り(敬称略、確定得票)。
そのまんま東 266,807
川村秀三郎 195,124
持永哲志 120,825
津島忠勝 14,358
武田信弘 3,574