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2007年01月21日(日) 23時55分

宮崎知事にそのまんま東氏、無党派層が支持読売新聞


当選が決まりバンザイする運動員らに囲まれ笑顔のそのまんま東さん=宮崎市で

 4月の統一地方選の前哨戦となる宮崎、山梨、愛媛の3県知事選は21日、投開票された。官製談合事件で起訴された前知事の辞職に伴う宮崎県知事選は、新人で元タレントのそのまんま東=本名・東国原英夫(ひがしこくばる・ひでお)=氏(49)(無)が、前林野庁長官の川村秀三郎氏(57)(無)ら新人4人を破って初当選した。

 お笑いタレント出身の知事は1999年まで大阪府知事だった横山ノック氏以来。無党派層の幅広い支持を集めた東氏の勝利は、既成政党の統一地方選や夏の参院選の戦い方にも影響を与えそうだ。

 宮崎県知事選では、官製談合事件で政治不信が広がる中、抜群の知名度を持つ東氏が、27年の芸能生活からの引退を表明して出馬。政党や業界団体の推薦を受けずに街頭演説などで公約を訴える「草の根選挙」を展開し、若者や女性の無党派層を中心に支持を広げた。

 争点の入札制度改革では、指名競争入札の廃止や、談合に関与した職員に対する厳罰を掲げた。農産物を「そのまんまブランド」として売り出す政策も訴えた。

 自民党は、川村氏と元経済産業省課長の持永哲志氏(46)(無=自民・公明推薦)の分裂選挙となり、互いに組織票をまとめ切れずに共倒れした。

 東氏は21日夜、当選を受けて、「宮崎は変わらなくてはならないという私の訴えが、広く有権者に共有された」と語った。投票率は64・85%だった。

 山梨県知事選は、新人の元衆院議員の横内正明氏(64)(無)が、再選を目指した現職の山本栄彦氏(71)(無)らを破り、初当選した。

 自民党が分裂選挙となる中、前回約9000票差で惜敗した横内氏は、「攻めの県政にスタンスを変える」と訴え、地盤の衆院山梨3区に加え、県内全域で現職批判票を掘り起こした。山本氏は、民主、公明両党の地方組織の支援も受け、実績をアピールしたが、及ばなかった。投票率は66・23%だった。

 愛媛県知事選は、現職の加戸守行氏(72)(無=自民・公明推薦、社民支持)が3選を果たした。加戸氏は2期8年の実績を強調、推薦や支持を受けた3党の支持層などを手堅くまとめた。投票率は過去最低の43・12%。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070121itw3.htm