財政再建に伴い、市立病院は4月から公設民営の診療所体制になり、規模を大幅に縮小する。医師不足もあり、透析治療ができなくなるという。
透析治療をしている医療機関は周辺の4市町にあるが、市外への通院を余儀なくされる患者への交通費の補助は「財政再建下では無理」という。
21日に市が開いた患者らへの説明会では、男性患者の一人が「10日も透析を受けなきゃ死ぬんだ。あんたたちは生きてるが、我々は生かされてるんだ」と、突然の通告に怒りをぶつけた。出席した後藤健二市長は「国と道に支援を求めていきたい」と答えるにとどまった。
一番近いのは隣の栗山町の病院だが、車で40分ほどかかる。透析を受けて6年になる山崎ヨシ子さん(69)は、これまでは心臓病を患う夫(69)に車を運転してもらい、市立病院に週3回通っていた。栗山町の病院に通うことを考えているが、冬の峠は雪深くて運転できそうにないという。