SBSは韓民族の始祖とされる「檀君」をドラマ化する予定
SBSは27日、「中国の東北考証と日本の右翼勢力による歴史教科書歪曲問題などで国民の民族的自尊心が大きく傷つけられてる今、いつの時代よりも我が古代史についての関心が高まっている。現在、高句麗関連の歴史劇が成功しているのもそういう関心の現れ」として、「ここでさらに一歩進み、高句麗の前身であり我が民族最初の古代国家とされる古朝鮮と民族の始祖である檀君を通じ、忘れられた歴史を見直す時だ」と「檀君」プロジェクト稼動の意義を発表した。
ドラマ「檀君」は、「はるかなる帝国」などで知られる作家のヤ・ソロクの原作をもとに構成され、神話の中の檀君ではなく、人間としての檀君とその時代を照明する予定。まだ脚本と演出は決まっていない。
SBSは「檀君」プロジェクトを企画して以来、主な史学界の理論と「揆園史話」などの在野史書などを総合的に研究している。古朝鮮1500年の歴史は、日帝下に朝鮮史編修会により神話として規定されて以来、いまだ史実として認められていない。
「揆園史話」などでは、檀君が一人物ではなく、古朝鮮は東はサハリンから西はチベットに至る大領土の帝国として記録されているなど、広く知られた檀君神話とは違う解釈をしている。
SBSは「檀君と古朝鮮は、虎と熊が出てくる原始的な神話のイメージとしてのみ残されているが、ドラマ『檀君』で描く紀元前2、3世紀の東アジアは、大帝国による支配が衰退し、数十の諸侯国が一斉に蜂起した戦国時代だった」として「ドラマは、こうした大混乱期を背景にした壮大な戦場の場面と、これまで一度も見たことのない古代帝国の姿を具現するスペクタクルな敍事劇になる」と明らかにした。
企画を担当したク・ボングン責任プロデユーサーは、「『檀君』は簡単なプロジェクトではない。議論の渦の中にある民族の古史をドラマへと移す作業は、危険で困難なことといえる。しかし、ドラマの準備のため、多方面にわたり研究、調査した結果、檀君と古朝鮮に光を当てる作業はそのこと自体が大きな意義を持つと判断した」と述べた。
続いて「史学界でも檀君に関しては諮問しにくい点がある。それほど議論の余地がある」「ドラマ放映に先立ち、檀君に関わるさまざまな見解と学説を、ドキュメンタリー形式で放送する計画も立てている」と付け加えた。
民族の始祖を描く歴史劇であるだけに、「檀君」は基本的に歴代のどの歴史劇よりスケールが大きくなる見込みだ。