国側の責任を認めた二〇〇四年四月の「筑豊じん肺訴訟」の最高裁判決後、全国的に和解の動きが進んでいる。昨年四月の第一陣提訴から一年足らず。「一年以内の解決を目指す」と活動してきた弁護団も手応えを見せた。
小野寺利孝弁護団長は「画期的な勝利だ。すべての原告に光があてられた。和解は命をかけた先人たちの苦闘があったからこそ。一日も早い全面解決を望む」と訴えた。
和解が成立した元炭鉱員男性(71)は「何とか和解が成立したのは支えてくれた多くの皆さんのおかげ。夜、息が苦しいことなどつらいこともあったが、今はほっとしたというのが実感です」と話した。
一方、経済産業省石炭保安室は「国は当初から最高裁判決で示された要件を満たす原告との和解を表明し、対応してきた。一部原告との和解が成立し、大変喜ばしい」とコメントした。 (沢田佳孝)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/ibg/20070118/lcl_____ibg_____001.shtml