この日の東京高裁判決は、形式上は原告住民側の請求棄却。これは、区議団が高裁判決直前になって、訴えられていた支出分の全額を区に返還したので、原告側が訴える理由がなくなったため。原告の品川区民オンブズマンの会は同日、「区議団が目的外支出を認めたため、百パーセント目的を達した」と実質的に完全勝訴とした。
“敗訴”となった区議団が返還を求められていたのは、〇一、〇二年度に飲食に使った政調費。控訴審まで正当性を争ったのに、判決直前に自ら全額返還した。しかし、訴訟対象外の〇三年度以降も飲食への支出があるうえ、同じ日に一つの店で二度飲食をしたり、定休日のはずの日に飲食したことを示す領収書を添付するなど、不適切な支出が指摘されている。
築舘武雄幹事長は同日、「〇一、〇二年度は区議団で合意して全額を返した。その後、〇三年度以降について区議団から『全額返すのではなく、中身を精査し、返還の必要があるものを検討すべきだ』と違う意見が出てきた」と説明した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20070118/lcl_____tko_____001.shtml