リコールについての報告書を提出する長谷川直哉・三菱ふそう副社長(右)。左は国交省・松本和良技術安全部長=18日午前、東京・霞が関の国交省で
リコールの対象となるのは「F0」「F2」と呼ばれる型式のハブを装着した、大型トラック「スーパーグレート」(総重量25トン、一部23トン)やダンプカーなど8車種(90年11月〜05年9月製造)。
このハブは大型トラックやダンプカー、大型バスなど約15万台に装着された。04年の大規模リコールでは従来品より強度が高いとして交換品に使われた。今回は交換品が装着されたうち約1万3300台も対象となる。
同社の検証結果によると、ナットを過剰に締め付けて車輪を固定する行為が最もハブの寿命の低下に影響していた。
使用実態を踏まえ走行距離を150万キロ、締め付け力を基準の2倍(従来の約1.4倍)とより条件を厳しくして改めて判定した結果、基準を満たさない車種についてリコールを決めた。最新型のF3に交換する。F3はF0、F2より10倍程度強度が大きいという。
F2、F0について同社は2割の過積載、0.8ミリの摩耗、基準の1.6倍の締め付け力でハブに前輪を固定しても走行距離100万キロは亀裂が生じないと説明していた。だが、昨年10月以降25トン車の計8台で破断・亀裂(事故によるものを除く)が確認され、100万キロ以下もあった。交換基準(0.8ミリ)以下の摩耗で亀裂が確認されたケースもあった。
同社副社長の長谷川直哉品質保証本部長は、「想定を超える使用環境が判明し、再検証した結果、一部車種で使用環境に対する余裕が十分でなかった」としている。
http://www.asahi.com/national/update/0118/TKY200701180143.html