西村氏はこの中で、閉鎖騒ぎが起きたのは、夕刊フジの≪狼少年の寓話を彷彿とさせ≫る報道のせいだとし、≪失踪しなくても『失踪』って記事を書く新聞が売れるわけで、『2ちゃんねる閉鎖』って書くとまた、新聞が売れるということじゃないかと≫などとしている。
だが、そもそも「閉鎖」という憶測は2Chなどネット上で喧伝されたもので、夕刊フジ(13日付)報道では閉鎖について一切言及していない。西村氏自身が2Chに踊らされたことを露呈してしまった格好だ。
さらに、≪失踪がウソ≫というなら、どうして現在、東京地裁に西村氏への公示送達(住民票通りに郵送した文書が不送達となった際、法的に送達したものとする手続き)が申し立てられているのか、納得いく説明もない。
揚げ句、「ニワンゴ」側の「全財産が差し押さえになるんですよね?」との質問に対し西村氏は、「仮差し押さえ」と「差し押さえ」の間違いを指摘することもなく、≪差し押さえというのは債権の金額までしか差し押さえできないです。全財産の差し押さえが不可能ってのは、法務部のある会社ならわかってるはずなんですけどねぇ…≫と勘違い問答している。
今回、東京都の会社員(35)は、西村氏の動産の“仮差し押さえ”を申し立てている。動産の場合、仮差し押さえ対象の特定は不要だ。西村氏は不動産がないとされるため、結果的に仮差し押さえ命令が下りれば、対象は西村氏の全財産に及ぶことになるのだ。
声明の冒頭で≪オレンジジュースをこぼしちゃった≫と配信が1日遅れた理由をパソコンの故障によるアクシデントと説明した西村氏。巨大掲示板の管理人の危機管理体制としては、いかがなものか。
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◆前編3.「時効成立まで逃げ切る気だ」
◆前編4.もはや勝手に閉鎖できない
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◆後編4.被害者より広告主を重視
ZAKZAK 2007/01/17