調べでは、元副支配人は、獣医師が実際には勤務しないことを知りながら、食品衛生法で配置が義務付けられている同工場の食品衛生管理者として名義貸しを依頼。二〇〇四年十一月、知事に虚偽の届け出をした疑い。獣医師は謝礼として現金一万円を受け取っていたという。
獣医師はドイツ村開園時から専属の獣医師で、「食肉施設内には入ったことはない」といい、元副支配人は「外部委託にすればいいと思った」と供述。久門社長は「常駐する必要はないと思った」と話しているという。
同施設は前任者が一九九六年八月に退職してから〇六年八月まで、食品衛生管理者が不在だった。
ファームによると、茨城や滋賀県などの同様の施設で、同管理者不在により食肉加工品の自主回収をしているが、「名義貸しは今回が初めて」として、組織的な関与は否定している。
藤田直樹・ファーム総務部長の話 不備があったことは認識しているが、送検の書類が届いてないのでコメントできない。
■運営会社の社長辞任へ
食品衛生法違反容疑で関係者が書類送検されたことを受け、ドイツ村の運営会社「赤城高原開発」(前橋市苗ケ島町)の久門渡社長(67)は十五日、「届け出の不備は私の管理不行き届き」などとして辞任する意向を明らかにした。近く役員会を開き、正式決定する。
久門社長は、県施設「ぐんまフラワーパーク」の指定管理者「ぐんまフラワー管理」(同市柏倉町)社長についても、「イメージ低下を招いた道義的責任を重く受け止めた」として辞任するという。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20070116/lcl_____gnm_____004.shtml