【テヘラン=本間圭一】イランのファルス通信は14日、同国政府が、ガソリンの配給制を骨子とする法案を承認したと伝えた。
法案は近く、国会で審議され、可決されれば、3月下旬から導入される。世界有数の石油大国が、ガソリンの配給を実施するのは異例で、核問題による制裁の影響がジワリとでてきたとの指摘もある。
同通信によると、法案は、ガソリンの割当量を、タクシーが1日22リットル、一般車両が同4リットルと規定。別の新聞報道では、それ以上のガソリンを購入する際の価格は、通常の5〜6倍に跳ね上がるという。
イランは、石油の確認埋蔵量が世界2位とされるが精製所の未整備により、1日に使用されるガソリンの約4割を輸入に頼っている。政府は今回の決定の理由を明らかにしていない。