同社への捜索について、村井知事は「非常に残念。詳細を把握していないので、今は捜査の進展状況を見守るしかない」と語った。
県は2005年、3年契約でフルスタの命名権を同社に譲渡した。契約では「社会的信用を失墜する行為があった場合は契約を解除できる」との事項があり、県は捜査の推移を見極めた上で、結論を出す方針。
フルキャスト本社(東京都渋谷区)や、仙台支店(仙台市青葉区)、仙台北支店(同市泉区)の捜索は午前10時ごろから始まった。同社は昨年10月上旬、仙台市太白区の警備会社に、アルバイトの男性数人を警備員として派遣し、同市泉区のスーパー駐車場で、客の交通誘導にあたらせた疑いが持たれている。
フルキャストの女性従業員は「信じられない。事実なら、派遣登録者にきちんと説明しなければ」と困惑した様子だった。
同課などは昨年10月、この警備会社を警備業法違反容疑で捜索し、帳簿類などを押収。警備会社はフルキャストから派遣された男性らに対し、法律で義務付けられた講習を受けさせないまま、交通誘導の業務をさせていたという。
同課などはフルキャスト本社の幹部や支店関係者などから事情を聞くとともに、押収した資料を分析し、裏付けを進める。