大企業として求められる安全管理体制が不十分だった——大手菓子メーカー「不二家」の埼玉工場(新座市)が製造したシュークリームに消費期限切れの牛乳が使われた問題で、県は11日、記者会見し、「いつ納品された材料を使っているか」を記録しないなど製造管理のずさんさを指摘した。
川口、朝霞両保健所の職員4人が同日午前11時から午後3時まで、立ち入り調査=写真。書類を調べて、工場長らから事実関係を聞き取った。
同日会見した県生活衛生課によると、同社の製造日報には、シュークリームが何日に納品された牛乳を使っていたかが、記録されていなかった。 製造日報に材料の納品日や消費期限を記録していないことについて、同課の細川修課長は「製造記録がおおざっぱだ。大量の製品を扱う大手メーカーなら当然、残しているべき記録で、何でないのかという感じだ」と述べた。
同工場が製品に行った自主検査では安全性が確認されており、製品に関する消費者からの苦情などはないという。
一方、埼玉工場では11日、商品を搬送するために使うと思われる黄色いケースが、空の状態でピラミッドのように大量に積まれていた。トラックからケースの積み下ろし作業を行う以外には、人の姿はまばらだった。
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