元ロシア情報機関員リトビネンコ氏の毒殺事件に関連し、日本人旅行客5人が放射性物質ポロニウム210で被ばくした可能性があることが11日明らかになった。英保健当局がロンドンの日本総領事館に氏名を提示して「検査を勧める」と勧告。総領事館は日本に戻っている5人に電話などで連絡を取り、勧告内容を伝えたという。
5人は昨年11月1日にリトビネンコ氏が立ち寄ったロンドンのミレニアムホテルのバーを同日前後に利用していた。総領事館は5人の住所や氏名を明らかにできないとしている。
英保健当局はこれまでに、リトビネンコ氏の立ち回り先を訪れていた国内在住者のうち596人の尿検査を実施。100人以上がポロニウムで被ばくした疑いがあるものの、大半は健康に問題のないレベルの被ばく量だったとの結果を得ている。
ただ被ばくした可能性があるが、検査を受けていない外国人旅行客などが世界中に約450人いるとしており、各国に通知して対応を呼び掛けている。(共同)
ZAKZAK 2007/01/12