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2007年01月11日(木) 00時00分

不二家、原料に期限切れ牛乳 把握後も回収せず 中日新聞

 大手菓子メーカー「不二家」の埼玉工場(埼玉県新座市)で昨年11月、消費期限が切れた牛乳を原料としたシュークリーム約2000個を製造、関東や福島、新潟、静岡の1都9県に出荷していたことが10日、分かった。同社は出荷後、事実を把握しながら回収や公表の措置を取らなかった。

 不二家は「過去にも数回、同様のことがあった」としており、期限切れ牛乳の使用が常態化していた疑いもある。

 シュークリームは出荷前の細菌検査で問題はなく、同社に対して現在までに健康被害の報告はないという。同社は「社内規定に反する行為」と責任を認めているが、食品衛生法に触れる可能性も浮上している。

 不二家によると、社内の諸問題改善に向けて設置したプロジェクトチームが昨年11月に調査したところ、埼玉工場の原料仕込み担当者が「11月7日消費期限の牛乳4ロット(60リットル)分を、11月8日に使用した」と証言。

 さらに担当者は「捨てると怒られる。においをかいで品質的に問題ないと判断したら使っている」と、これまでにも期限切れ牛乳を使っていたことを認めたという。

 プロジェクトチームは11月13日、同社の幹部らでつくる委員会に事実を報告。この牛乳をカスタードクリームの原料に使ったシュークリーム約2000個は、同月11日を消費期限として既に出荷済みだった。埼玉工場長がこの担当者に厳重注意したところ、担当者は「申し訳ない」と話したという。

 埼玉工場以外の北海道、大阪、佐賀など7工場はプロジェクトチームの調査対象になっておらず、同社は他工場での期限切れ牛乳の使用について「現在調査中」としている。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070111/mng_____sya_____002.shtml