日本高等学校野球連盟(脇村春夫会長)は10日、常任理事会を開き、フジテレビ(本社・東京)が放送したバラエティー番組の内容について、「教育の一環として行われている高校野球の目的から著しく逸脱している」と、抗議文を提出することを決めた。
高野連が番組内容についてテレビ局に抗議文を提出するのは初めてという。
高野連によると、番組は、昨夏の甲子園大会で斎藤佑樹投手が「ハンカチ王子」と話題を集め、初優勝した早稲田実(西東京)が宿泊した兵庫県西宮市の旅館で昨年末に撮影、今月6日に放送された。
タレント3人が、大会中の選手の食事や部屋の様子を笑いのタネにしながら紹介する内容。特に、選手の疲労回復のために設置された酸素カプセルで、タレントの一人が故意におならを繰り返して視聴者の笑いを誘う場面があった。
高野連の田名部(たなべ)和裕参事は「ひたむきにプレーする選手の気持ちを踏みにじるもの」と憤慨している。早実や高野連の了解なく、撮影に協力した旅館についても、代表校が利用する「指定宿舎」から除外する方針だ。
フジテレビの石井隆久広報部長は「個人的には、番組におかしいと感じる部分はあまりないが、抗議文が届き次第、その内容と番組撮影の手順などを確認したい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070110i111.htm