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2007年01月10日(水) 10時29分

絵画投資詐欺容疑で後藤組系幹部ら7人を逮捕 警視庁朝日新聞

 指定暴力団山口組系組幹部らが架空の絵画への投資話で470万円をだまし取ったとして、警視庁は10日、山口組系の後藤組良知組幹部、佐藤幸雄容疑者(50)ら7人を組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで逮捕した。被害は04年秋以降、全国の約460人からの計約4億円に上るとされ、同庁はこれらの金が山口組の資金源の一つになっていたとみて調べを進める。

 組織犯罪対策4課によると、佐藤容疑者らは東京都新宿区の絵画販売会社「アートクラシックス」を名乗り、05年6月、20代の女性4人に対し、「絵画を買ってレンタルすれば、多額のレンタル料が入る」とうそを言い、組織的に計470万円をだまし取った疑い。佐藤容疑者は容疑を否認している。同課は、アート社は組の活動資金の獲得を目的とするフロント会社だったとみている。

 佐藤容疑者らは購入者にローン契約を結ばせ、「レンタル料は毎月のローンの支払いを上回るので確実にもうかる」と勧誘していた。実際にはレンタル事業は行われず、購入者にはローンの支払いのみが残ったという。都内の有名ホテルなどへのレンタルを仲介する契約を複数の企業と購入者の間で結ばせていたが、これらの企業はアート社と一体だった疑いが強いという。

 後藤組は山口組系の有力団体で、武闘派とされる一方、豊富な資金力を持つ「経済やくざ」の側面も持つ。良知組は後藤組内の有力組織。

http://www.asahi.com/national/update/0110/TKY200701100120.html