パリで1997年に死亡したダイアナ元英皇太子妃=当時(36)=の死因を究明するため2004年1月に始まった王室検視官による審問が8日、ロンドンで再開された。元妃は交通事故死だったとの昨年12月の英警察の調査報告書や関係者の証言などを基に死因特定を目指す。
公開で審理を進める審問を通じ、根強く残る英情報機関などの陰謀による殺害説をぬぐい去ることができるかどうか注目される。
8日からの2日間は審問の進め方など手続きに関する予備審問。王室検視官はこの日、陪審員を参加させる場合は王室からではなく一般から選ぶべきだと表明。元妃と同じ車に乗って死亡した恋人の富豪ドディ・アルファイド氏の死因に関する審問も「(別々では)経費がかかりすぎる」として、元妃との同時進行が望ましいとの見解を示した。本格的な審理開始の日程は決まっていない。
アルファイド氏の父で高級百貨店「ハロッズ」所有者のモハメド氏は陰謀説を主張しており、事故死としたロンドン警視庁による報告書の受け入れを拒否。審問では、警視庁が聴取したチャールズ皇太子らの調書公開を求め、調査が不十分だと指摘する構えをみせている。
審問は昨年12月に警視庁が調査報告書を発表したことを受け再開。(共同)
ZAKZAK 2007/01/09