自民党の衛藤征士郎元防衛庁長官(65)=大分2区、写真=の公設第1秘書が私設秘書時代に会社を設立、地元大分県内の建設業者などから情報冊子の代金として9年間で約1億4000万円も集めていたことが9日、分かった。資金の一部は同社役員の個人献金として議員側に流れており、政治資金規正法違反に触れる迂回献金の可能性も指摘されている。
関係者らの話によると、同秘書は平成8年2月、大阪市に「情報サービス」を設立。インターネットで集めた官公庁の資料などをコピーした冊子を発行し、大分県や大阪府の建設業者などから月に5万−20万円を受け取っていた。
会社の社長には衛藤氏の支援者である不動産鑑定士、取締役には公認会計士が就任していたが、鑑定士は平成12年から5年間、衛藤氏の政治団体に計約500万円を献金、会計士も献金をしていたという。
この件について安倍首相は同日昼、「政治家は常に襟を正していくことが大切。国民に説明できなければならない。それが政治家としての責務だと思う」と述べ、衛藤氏に説明責任を果たすよう求めた。
ZAKZAK 2007/01/09