公正取引委員会は6日、航空会社が協議して国際航空運賃を決めているカルテル行為について、航空法で認めている独占禁止法の適用除外を改める方針を明らかにした。
公取委は学識経験者らの研究会で審議し、年内にも国土交通省に航空法改正を働きかける見通しだ。
ただ、経営再建中の日本航空をはじめ、航空各社への影響を考えて、国交省が法改正に難色を示す可能性もあり、政府内の調整の行方は不透明だ。
国際航空運賃は、世界の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)の会議で決めている。各国政府は自国の産業保護のため、国際カルテルを認めてきた。しかし、欧州連合(EU)が、航空運賃の国際カルテルを禁じる方針に転換したため、日本の公取委もカルテル禁止の方向で検討に入ることにした。
日本では21種類のカルテル行為が例外的に認められている。