市教委によると、漏洩されたのは、採用試験の2次試験で行われた小中学校の「集団面接」と「模擬指導」の課題。試験の約1カ月前、元小学校長が市教委の理事室に理事を訪ね、口頭で試験内容の一部の漏洩を受けたという。
2人はともに福岡教育大の卒業生。元小学校長は試験前日の同年8月20日、同大出身の教員試験受験者ら約50人を集め、同大同窓会の有志が主催する試験対策の勉強会に出席。市教委の調べで、221人の合格者のうち、少なくとも20人がこの勉強会に参加したり、配布された書類を見たりしていたという。
市教委が事情を聴いたところ、この理事は「最近の教育界が抱える課題を語っただけ」と話し、漏洩に当たらないとの認識を示した。元小学校長は「(理事が語った内容が)今年の2次試験とは思わなかった」と説明したが、市の事情聴取後、連絡がとれなくなった。
同市教委の植木とみ子教育長は「2人の認識は甘かった。社会正義上、許されることではない」と話している。
http://www.asahi.com/national/update/0106/TKY200701060252.html