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2007年01月05日(金) 09時22分

偽上場話で関空株売却、詐欺容疑で捜査 大阪府警朝日新聞

 関西空港を運営する「関西国際空港会社」の未公開株が金融ブローカーらに流出し、偽の配当や上場話で一般の個人投資家に高値で売却されていることが関係者の話でわかった。関空株は配当や上場の予定はなく、市場で売却もできないが、投資家は「値上がり確実」などと誘われて、発行価格(1株5万円)の約10〜20倍近い額で買わされている。被害が数億円に上る恐れもあり、大阪府警が詐欺容疑で捜査している。

 関係者によると、流出が確認されている関空株は、関空会社が地元企業向けに割り当てた株式の一部で、大阪市や京都市などの民間企業3社が数十株単位で所有していた計約700株。

 05年10月ごろから、資金繰りなどを理由に金融ブローカーらに売却され、投資会社などに渡った。うち約540株分が1株単位に分割され、個人投資家ら計約290人に名義変更されているという。

 価格は、発行価格を大幅に上回る1株45万〜95万円。投資会社は購入勧誘の資料で、関西空港2期事業が進み、第2滑走路が今年8月に運用を始めることなどを紹介。関空株の上場予定先として東証、ジャスダックを挙げている例もある。

 府警などの調べでは、東京都内の投資会社など無登録の計11業者が勧誘していることが判明。一部の業者から詐欺や証券取引法違反(無登録営業)容疑で販売の経緯や勧誘方法について事情を聴いている。

http://www.asahi.com/national/update/0104/TKY200701040381.html