新料金制度は、基本料金を他社の制度より低額に抑えたほか、ソフトバンク加入者同士の通話は午前1時から午後9時までの20時間は無料で、それ以外の時間帯や他社携帯との通話は一律、30秒あたり21円とした。他社のプランやソフトバンクの従来プランにある一定時間の無料通話分はない。
普段はあまり電話をかけない人や、日中に社内での連絡をひんぱんにする中小企業などの場合は安くなりやすいという。一方で「不特定多数にかなりの頻度でかける営業マンなどには向かない」(孫氏)という。新制度では1人あたりの収入は下がる可能性があるが、それを利用者の維持・拡大で補う考えだ。
同社は昨年秋、番号を変えずに電話会社を乗り換えられる「番号持ち運び制」の導入に合わせて新料金制度を開始した。ところが「通話料0円」を強調した新聞広告やテレビCMを同業者や消費者が問題視。昨年12月に公取委が、他社携帯向けだと通話料がかかるなどの例外を欄外に小さく示したり、例外条件がテレビ画面でよく見えなかったりした点について警告した。ホワイトプランの広告は「30秒21円」の通話料を大きく表示する。
競合他社からは「電話をめったにかけない人には安いだろうが、NTTドコモやauの携帯にもまんべんなく電話する場合、それほど安くはならない」(KDDI)などの指摘が出ている。