2007年01月03日(水) 08時00分
紅白泣いた…第2部平均視聴率が歴代ワースト2位の39.8%(サンケイスポーツ)
昨年大みそかに放送された「第57回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率が2日、ビデオリサーチから発表された。注目の第2部は39.8%(関東地区)で、一昨年の42.9%から3.1ポイントダウン。平成16年の39.3%に次ぐ“ワースト2位”となった。1部も一昨年の35.4%から30.6%(同)と大きく下がり、同時間帯では唯一、TBS系「K−1プレミアム2006格闘技史上最大の祭典Dynamite!!」が19.9%と気をはき、格闘技人気を印象づけた。
視聴率50%を割った平成12年から続く長期低落傾向に、歯止めがかからなかった。
第2部がワースト2位なら、午後7時20分からの第1部は、平成2年と並ぶ過去最低を記録。関西地区にいたっては、第1部が28.5%で過去最低タイ、第2部が37.6%でワースト記録を更新してしまった。
NHK制作局の鈴木明エンターテインメント番組部長は2日、「番組全体を通して歌の持つ力、番組テーマが表現できたと考えています」などと文書でコメントしたが、空しさは禁じえない。
司会に民放の視聴率男、みのもんた(61)を起用し、戦後60年企画や視聴者参加型のスキウタアンケートなどを実施した一昨年に比べ、昨年の紅白は、当初から“地味”“目玉なし”と言われてきた。
それに対し制作陣は、「原点に返る」「歌を大切にする」と強調。出場歌手を前年の60組から54組に減らし、歌の紹介や余韻などに時間をとる演出に方向転換。「歌ありき」の姿勢を、北島三郎(70)ら一部の歌手は大いに評価した。
だが、目標に掲げた「5分に1回のサプライズ」演出は滑り気味で、当日のサプライズといえば、DJ OZMA(年齢非公表)のバックダンサーの“全裸騒動”一色に。視聴者からの抗議殺到という思わぬ結果を招いてしまった。
一方、裏番組では、TBS系「K−1」が、前年までのライバル、フジ系「PRIDE男祭り」の撤退により唯一の格闘技番組となり、“棚からぼた餅”状態。日本テレビ系、テレビ朝日系の両バラエティーは目新しさに欠け、紅白を含め数字を下げた枠が多い中で、テレビ東京系「にっぽんの歌」は前年と同じ9.3%をキープした。
「愛」と「絆」をテーマに掲げた昨年の紅白。もはや、“年末の風物詩”に対する視聴者の「愛」は消え、「絆」も失われてしまったのか…。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070103-00000032-sanspo-ent