同協会には名古屋地区の102社、3協同組合が加盟。「たばこのにおいのない車に乗りたい」「妊婦や赤ちゃんのために禁煙を」といった利用者からの苦情や要望を重視。運転手らへの健康影響にも配慮し、車内禁煙を検討してきた。
同地区ではすでに禁煙車を導入している大手、個人タクシーもあり、5社で80台が屋根やドアにマーク表示し、中部運輸局の許可を受けて運行している。また、大半の会社が空車中も運転手に車内での喫煙を禁じている。
公共の場での禁煙が広がる中で、同協会は「喫煙車と混在すると利用者が戸惑い、運転手側も客に喫煙を断りにくい」とし、一斉禁煙を決めた。
ただ、05年3月から路上喫煙が禁止された名古屋市内の4地区(名古屋、栄、金山、藤が丘各駅周辺)では、「路上では吸えないから」という理由でタクシーに乗り込む愛煙家も目立っており、利用者への周知が今後の課題となる。
同協会は「公共交通機関としてのタクシー業界の決意を、愛煙家の利用者にもぜひ理解してもらいたい」と話している。