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2006年12月31日(日) 08時00分

日大部員、JRでも不正乗車30人 京王線との連絡定期悪用産経新聞

 日大サッカー部員やラグビー部員ら61人が、不正に入手した通学定期券で京王線に常習的に乗車していた問題で、同線とJR線との連絡定期券などを利用することで約30人がJR線でも不正乗車になっていたことが30日、JR東日本の調べで分かった。JR東日本は京王電鉄とともに鉄道営業法に基づき、正規運賃の3倍の割増料金を請求する方針。このうちの1人については、JR東日本分だけで約50万円の請求となり不正乗車の重いツケがくることになる。

 不正乗車が判明した約30人のうち、同大1年の男子学生(18)の場合は、グラウンドがある京王相模原線・若葉台駅(神奈川県)を自宅最寄り駅と虚偽申請して、同駅からJR新宿駅(東京都新宿区)を経由、JR大宮駅(さいたま市)までの6カ月間有効の通学定期券を今年4月に不正に入手して利用していた。

 JR区間では新宿駅から大宮駅の通勤定期券(6万5020円)と通学定期券(4万1290円)の差額の損失がJR東日本に発生していた。

 このため、同社は京王電鉄とは別に独自に割増請求額を算出。新宿−大宮間の1日の往復乗車料金900円の6カ月分の金額を3倍にした、約50万円を男子学生に請求する方針。

 約30人のほとんどは、JR線区間では正規の通学定期券として利用されていたが、規定に基づき、京王電鉄とJR東日本は全員に割増料金を請求するため、1件ずつ利用区間や期間についての詳細を調べている。

 この問題は今年8月、京王井の頭線・渋谷駅で改札を強引に通過しようとしたサッカー部員の1人を駅員が取り押さえたところ、他人名義を含む複数の定期券を持っていたことから不正が発覚。その後の日大の調査で、サッカー部員43人のほか、ラグビー部員18人も同様の不正乗車を常習的に行っていたことが明らかになった。61人全員の割増請求額は、総額で数千万円に上る見通し。

 本来はクラブ活動などで鉄道を利用する場合の定期券は、通勤定期を購入しなければならないが、学生らは同大の練習グラウンドがある若葉台駅(神奈川県)近くに住む友人らの名義を借りて、キャンパスに通うのとは別に通学定期券を虚偽申請することで入手していた。

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【用語解説】連絡定期券不正乗車の割り増し請求

 乗車券や定期券を不正利用して電車に乗ったことが発覚した場合、鉄道会社は利用区間の往復料金の3倍を割り増し請求できることが鉄道営業法で定められている。複数の鉄道会社をまたがって共通利用できる連絡定期券の場合、片方の鉄道会社の路線で不正が発覚すると、もう片方の鉄道会社の定期券が適正に購入されていても不正とみなし、双方の利用区間について、乗車券の3倍の料金を割り増し請求できる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061231-00000017-san-soci