2006年12月31日(日) 00時54分
イラク支援のNGO関係者ら「宗派間抗争の激化不安」(読売新聞)
イラクの元大統領サダム・フセインが30日、絞首刑に処せられた。
判決確定からわずか4日での死刑執行。イラクの治安が悪化する中、イラクでの支援を続けるNGO(非政府組織)の関係者らからは、「宗派間の抗争が激化しなければいいが」と不安の声が聞かれた。
「日本イラク医療支援ネットワーク」の事務局の佐藤真紀さん(45)は「イラクにとって、死刑執行がプラスかマイナスかまだ分からない。アラブの世界ではフセインの支持者はまだ多く、内戦の引き金にならないことを願うばかり」と話す。佐藤さんはこの日、支援活動のため、イラクの隣国、ヨルダンへ向かった。
イラクの子供への医療支援を続けている久山宗彦・カリタス女子短大学長(67)は「大半のイラク人は、フセインを倒さないと、平和は来ないと思っていただろうが、フセインは『自分は国を守ってきた』という自負を持って死んだのではないか。これから国民の間の対立関係を修復していくことが大事だ」と課題を挙げた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061230-00000214-yom-soci