2006年12月31日(日) 18時26分
<詐欺>信用保証制度を悪用、被害50億円か 立件へ(毎日新聞)
山口組系暴力団幹部の男が03年以降、信用保証制度を悪用して全国の金融機関から繰り返し融資金をだまし取った疑いが強まり、神奈川県警は1月中旬までに詐欺容疑で立件する方針を固めた。被害総額は50億円近いとみられる。
調べでは、男は同県相模原市旭町、土屋賢治被告(57)。県警は06年10月、知人の山口組系暴力団幹部の男(39)=詐欺罪で起訴=が代表を務める実体のない土木会社について、偽造した税務署印を押した確定申告書を神奈川県信用保証協会に提出して債務保証を受け、相模原市内の信金支店から2回にわたって融資金計約5500万円をだまし取った詐欺容疑で逮捕していた。
その後、土屋被告の関係先から全国の税務署印を偽造して押した確定申告書の写しなどを押収。各地で同様の詐欺を重ねていたほか、中小企業に手口を指南し手数料を取る場合もあったとみて、同容疑で追送検する方針だ。
信用保証制度は、企業が金融機関から融資を受ける際、信用保証協会が保証料を取って債務保証する制度。協会や金融機関の審査が甘いとの指摘もあり、制度を悪用した詐欺事件が続発している。【伊藤直孝】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061231-00000037-mai-soci