2006年12月30日(土) 07時02分
おれおれ詐欺 狙われる宮城 なまり少なく演技容易?(河北新報)
宮城県で1—11月に起きた「おれおれ詐欺」は246件で、8—36件にとどまった東北の他県に比べると、群を抜いて多いことが29日、分かった。断然多い理由について、「宮城は方言が比較的少なく、犯人が身内に成り済ましやすいのではないか」「宮城が詐欺集団から狙い撃ちされている可能性がある」とさまざまな憶測を呼んでいる。
6県の発生は表の通りで、宮城の多さが際立つ。前年同期と比べても、宮城が145件増えたのに対し、岩手、秋田は15—7件増にとどまり、青森、山形、福島は逆に減っている。
被害額も宮城は4億5335万円で、けた違いに多い。
宮城県警の捜査員は「おれおれ詐欺の犯人は主に首都圏の人間。宮城県民は東北の中では比較的共通語に近い言葉を話し、犯人が身内に成り済まして電話をかけてきても、すんなり聞き入れてしまうのだろう」と推理する。
その上で、「方言のきつい県だと、犯人が共通語で『身内だ』と名乗っても、電話を受ける側が違和感を覚え、見破るのではないか」とみている。
別の県警幹部は「詐欺グループが『宮城県民はだまされやすく、かもになる』と踏んでいる可能性がある」と指摘。「こうした情報を犯罪集団が共有しているとすれば、宮城に対する狙い撃ちが激化する恐れがある」と注意を呼び掛けている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061230-00000005-khk-soci