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国内の動物園や水族館でおなじみのイワトビペンギンが、生息地の一つ、アルゼンチン沖のフォークランド諸島で、過去5年に30%も減少していることが、英国王立鳥類保護協会(RSPB)などの調査でわかった。原因ははっきりしいないが、地球温暖化の影響も疑われている。
英国王立鳥類保護協会によると、00年の調査時にはイワトビペンギンのつがいが29万8496組いたが、05〜06年の調査では21万418組と急減していた。1932年には、つがいが約150万組いたと推定され、70年余の間に85%も減った計算になるという。
イワトビペンギンは南半球に広く分布しており、周辺の海域にすむイカやオキアミなどを好んで食べている。フォークランド諸島は重要な繁殖地の一つとして知られる。
他の地域ではまだ減少を確認できていないが、同協会の研究者は「フォークランド諸島のイワトビペンギンの減少は、南洋の生態系の大きな変化を示唆している。気候変動の影響かもしれない」と危機感を募らせている。
ただ、フォークランド諸島にすむジェンツーペンギンなど別のペンギンは大きな変動がないことから、餌などの変化との関係までは、まだ分かっていない。
イワトビペンギンは海洋汚染や漁業による餌の減少、気候変動などの影響で減少傾向にあるとされ、国際自然保護連盟(IUCN)のレッドリストでは、絶滅のおそれが増大している絶滅危惧(きぐ)2類の一つに挙げられている。